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リスク管理のための統計データ解析
1日コース
 リスクとは確率のことである。事業成功(失敗)のリスク、感染症(成人病)発症リスク、津波(竜巻、噴火)のリスク、製品の欠陥リスク、など企業活動のみならず日常生活でもリスクは存在する。詳しくいうと、リスクとは経験的に計算して得られる確率である。リスク解析とは、蓄積されたデータを基にリスクを計算し、さらにリスクに関連すると推測される要因や環境との量的な関連を求め、リスクの管理や制御法を考案することである。一言でいえば、因果関係の、データに基づく探索的解明である。リスクは確率現象なので、決定論的モデルでは説明できない。そこで偶然要因を含む統計モデルを構成することで、リスク管理を行う。本セミナーは生物統計学に基づく疫学的方法を用いたリスク解析の実例を紹介する。用いるデータの例(エクセル表と図表)を示す。これだけではイメージが湧きづらいと思うが、詳細はセミナー時に明解に解説する。

近年、情報機器製品は高機能化し、ソフトウェア開発の規模が年々拡大していると同時に新製品の開発サイクルも短期化しているのが情報機器市場の特徴である。このような厳しい状況下で納期通りにソフトウェアを開発するためには、開発期間の見積もりだけではなく、開発中に発生する障害件数を予測し、その改修工数も開発計画に盛り込む必要がある。


  原発、X線検査、CT-MRI,宇宙旅行、殺菌等放射線被ばくの危険を伴う職業、環境、検査、治療において、健康リスクが一定以上に成る被ばく量を予測し、被ばく量を管理する必要が有る。実験データに基づき健康リスク推定モデルを構成することにより、上限値を設定する必要が有る。


  逆浸透膜を用いた海水淡水化プラントにおいて安定して淡水を得るためには、逆浸透膜に供給する海水の懸濁度を迅速かつ正確に評価することが要求される。そこで時期、場所、季節、水温、pH、濁度などの条件が異なる海水をサンプリングし、透過実験を実施して得られたデータを用いて、自然環境下で懸濁度を精度よく予測できるモデルを構成する必要が有る。


  産廃処分場周辺地下水の水質を環境基準法に基づき管理することは、産廃業者に義務付けられているが、実際には水質検査値が異常値を示しても、罰則の伴う異常限界値の設定が無いために、汚染地下水が環境中に放流されている。全国一律の異常限界値の設定が困難な理由は、地下水質が地域環境によって大きく異なることに由来する。全国で普遍的に利用可能な地下水水質予測のためのモデルを構成する必要が有る。


  顧客に自社製品を使用してもらっていると、数年目あたりから、自社新製品への更新と他社製品に変更されるリスクが高まってくる。変更を防ぎ自社更新を達成するために、蓄積されたデータを統計解析し、更新と変更の発生の時間的関係をモデル化することで、製品ごとの特性に応じた更新提案を持ち掛ける最善の時期を予測したい。


  こうしたリスク管理のための信頼できるモデルの必要性は企業、自治体、学校、病院等で共通に存在する。共通したリスクの定義とモデル構成に必要な考え方、統計データ解析法を実例を用いて今秋開講する講座で解説する予定である。

様々な分野で独自の工夫により構成された統計モデルを知ることで、参加者各位が扱うリスクを管理しさらには制御する方法を考案できるようになることが期待される。

その入門として、モデルとは何か、実験(観察)データからモデルを構成する方法、さらに一般化し応用する方法を教授する。

本講義では、このような問題に対して代表的なリスク管理の統計的分析法について、実際のデータをもとに解説し、討議します。

また、学習支援のため、講義のパワーポイントと関連資料をUSBを通して提供しています。当日パソコンを持参しない方はUSBをご持参下さい。

講師・中村 剛先生の簡単な紹介は、こちら




R-mapによるリスク管理


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